ミニマリスト「本の庭」の本と趣味だけのシンプルライフ

20代ミニマリスト女子の生活と趣味について。モノが溢れていた実家から抜け出して、モノの代わりに趣味を増やしたい。

【書評】柚木麻子著『本屋さんのダイアナ』の少女、彩子はきっと自由研究が苦手な少女だったと思うと親近感が湧いた。

こんにちは。本の庭です。

 

少しご無沙汰してしまいました。

月末の営業マンて忙しいんですね。働き始めて数ヶ月ですが、

最近やっとそう実感し始めているところです。

 

さて、今週も今週のお題に関する本を紹介したいなあと思います。

今週のお題「わたしの自由研究」

ですね。

 

小学生の頃、わたしは夏休みの宿題になる、自由研究というものが苦手でした。

算数とか、国語とかの問題集が宿題として出されるのは嫌じゃなかったけど

自由になんでも研究していいよ、っていうのがすごく苦手。

 

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なんでもいいと言われると、何もできないような子でした。

そう思い返していたら、あの小説に出てくるあの子も、

きっと私と同じように自由研究が苦手だったろうなあと親近感が湧いた少女がいます。

 

それは、

柚木麻子さんの著書『本屋さんのダイアナ』に出てくる少女、彩子(あやこ)。

今日は彩子の話を中心に、『本屋さんのダイアナ』の書評をしていきます。

 

 

本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

 

 

 

女心と食事の描写の天才、柚木麻子。

本屋さんのダイアナ』の著者、柚木麻子(ゆずきあさこ)さんは、

おそらく『ランチのアッコちゃん』が一番有名なんじゃないでしょうか。

 

 

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

 

 

アッコちゃんが自分の4人の部下とランチを交換しながら人生相談に乗る、短編集ですね。

柚木麻子さんはとにかく女心と食事を絡めた描写が多い方です、

女心といっても、小学生の少女の描写から、大学生、OLと年齢も幅広いし、

ジャンルも恋愛だけじゃなくて、女友達、家族に対する感情、仕事観とかも。

 

繊細な心情の描写は、女性なら自分のことを見破られているような気がして、

ひやっとしてしまうポイントが必ず見つかるはずです。

男性にとっては、女性の心情を知るヒントになるかもしれませんね。

 

そんな少し自分の傷をえぐられるような感覚と同時に、

食べ物が幾度となく登場します。

本の中からいい匂いがしてきそうなほどの文章の瑞々しさに、

 ほっこりしてしまいます。

 

ランチのアッコちゃんの他にも、食事が出てくる小説は、

『あまからカルテット』『その手をにぎりたい』『BUTTER』とかもありますね。

柚木麻子さんは比較的短編集も多い気がするので、気軽に読みやすいのも特徴です。

 

本屋さんのダイアナ』の感想

そんな柚木麻子さんの書いた『本屋さんのダイアナ』は、

本が好きな小学生、ダイアナ(大穴)と彩子の二人の少女の物語。

 

ダイアナと彩子は正反対の環境で育った少女で、

ダイアナは水商売をしている母親との母子家庭で半ば放置されながら育ち、

彩子はお金持ちの家庭で優しい父母に大切に育てられています。

 

共通点は本が好きなことで、『赤毛のアン』をきっかけに仲良くなった二人の

小学生から大学生までの人生を描いた物語です。

 

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私の呪いを解けるのは、私だけーーー。

私が一番好きな言葉です。

 

私の呪いを解けるのは、私だけーーー。Amazon.co.jp: 本屋さんのダイアナ: 柚木 麻子: 本 

 

ダイアナと彩子はそれぞれ自分に呪いをかけてしまっているんです。

 

ダイアナは、

水商売をする母親のガサツな性格、金髪の髪の毛、大穴という名前に。

 

そして彩子は、

親の言うことから脱線することができない真面目さ、周囲からの期待、誰にも理解されない虚無感に。

 

それぞれの呪いに苦しみながら、成長していき、

喧嘩別れしたり、自分を正当化するために間違った道を進んだりしながらも

少しずつお互いを支えに成長し、自分の呪いを自分で解こうともがく。

 

そんな話です。

 

彩子はきっと自由研究が苦手な少女だったと思う。

読む人によって、どちらの少女に親近感が湧くかは異なってきます。

 

もちろんどちらにも共感できるポイントはたくさんありますが、

私は彩子に自分を重ねて苦しくなるほど、

彩子への共感ポイントが多かったです。

 

そして彩子はきっと私と同じ、自由に研究しろと言われるのが

苦手だった少女だと思います。

 

彩子は、恵まれた環境で育ついわゆる「優等生」。

「いい子」なんです。

 

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自分で言うのもなんですが、私も「いい子」だと言われてきました。

家庭環境や友情関係、完全に彩子と一致しているわけではないですが、

この感じすごくわかるなあと。

 

 

でも、いい子って言われるのって、ある時からとっても苦しくなったりしますよね。

誰かに「いい子」と言われることをしなければならない、

そうやって期待に答え続けていると、

だんだん周囲の思っている正解を当てに行くようになるんです。

 

自由研究の宿題がだされて、

自由に研究していいよ!と言われても、必ずそこに正解があると思ってしまう。

 

先生が求めている「子供らしい好奇心の探求」は何か。

 

それに当てはまるような研究をしなければ。

 

彩子にとって、国語とか算数の問題集をやるより難しい問題なんだと思います。

 

 

自由と責任は表裏一体

彩子はそうやって、真面目に優しい両親と期待する先生の言うことを聞いてきました。

きっと自由ではなかったけど、いい子だから失敗もないし、

失敗もないから責任もなかった。

 

でも、大学生になって、徐々に両親から自立して行って、

少しずつ自由が増えていく。

自分で決断することが増えて、人の悪意と善意を判断できなくて、

他人に傷つけられてしまいます。

自分で決断する自由が増えた代わりに、自分で責任を取らなければいけない。

 

こんなこと、両親は教えてくれなかった。

初めて「間違い」を犯してしまって、その責任を誰かに押し付けたいけど、

それもできない。

誰にも相談できずに、間違いを無かったことにするために、

間違った道へ突き進んでしまうんです。

 

自由と責任って常に表裏一体だなあとこの本を読んで改めて思います。

 

自由に生きるためには、自分の決断したことに対して、責任を取らなければならない。

 

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自由であるためには、

人の悪意から身を守る強さと賢さも身につけないとダメだし、

無知が故に傷つけられても、

誰のせいにもできず、泣き寝入りしないといけない時もある。

 

そんな少女の葛藤に胸が締め付けられるような思いでした。

 

ただの2人の友情物語ではない、成長物語でもない、

自由と責任について深く深く考えさせられる一冊でした。

 

 

本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

 

 

 

 

 

 

第3週目の週末は月イチ日用品調達の日。

こんにちは。本の庭です。

 

8月ももう半分以上きて、もうすぐ9月ですね。

時の流れが早すぎて驚きです。

 

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さて、毎月第3週目の月末は、日用品の調達の日です。

これは、私が今年の4月から始めている取り組み。

 

初めて4ヶ月近く経っていますが、

メリットしか感じていないので、その方法とメリットを紹介します。

 

 

 

月イチ日用品調達の日って?

月イチ日用品調達の日ってなんだよ、という感じですよね。

私が勝手に始めているものですが、

簡単に言えば、この日にドラッグストアで買うような日用品を

一度に購入してしまおうという取り組みです。

 

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日々購入しているものをバラバラ買うのではなく、

月イチで行うイベント化にしてしまいました。

 

方法はこんな感じです。

・毎月3週目の週末に今月中になくなりそうな日用品を購入。

・買うものは基本的にドラッグストアで売っているような日用品、化粧品、食料品類。

楽天市場楽天24で購入し、第4週目の週末に配達してもらう。

 

 

取り組みを始めた経緯

ただの日用品購入をあえてこんなイベント化した経緯は、

毎回バラバラとドラッグストアで買っていた時に、

買い忘れが多く、いくら使っているか不明瞭だったからです。

 

日用品って絶対に必要なものだから、

あれがなくなりそうだなあ、と思ったらすぐに買いに行くようにしていたんですよね。

 

なくなりそうと思ってから買いに行っていると、

それぞれの日用品が同じタイミングで無くなることって

あんまりないので、何度も何度もドラッグストアに行かなきゃいけないんですよね。

 

ふと気付いた時に、「あれ、毎週ドラッグストア来ていない?」と思うようになりました。

 

必要にかられてきているだけのドラッグストアに何度も行かなきゃいけなのって、

なんだか、すごく時間の無駄な気がしたので、

ドラッグストアではなく、ネットで買うことにしました。

 

 

月イチ日用品調達のメリット

この取り組み、今のところメリットしか感じていません。

今日は、そのメリット4つを紹介しますね。

 

1. 日用品のことを考える時間の短縮

これまで、あれがなくなりそう、あれを買わなきゃって

結構な頻度で考えていたんですが、その考える時間が短縮されました。

 

考えたり、覚えていたりすることって、結構エネルギーを使うんですよね。

小さなことですが、別のことを考える時間が増えました。

 

2. 送料無しで購入できる

楽天24は、日用品系を購入できるネット通販サイトなんですが、

2,500円以上じゃないと送料がかかります。

 

でも、月に1度まとめて買うので、だいたい3,000円くらいになるので、

送料が無料で購入できます。

追加料金無しで、ドラッグストアに行く必要もなく、

家に届けてくれるって、最高ですよね。

 

3.必要経費が明確になる

これまで日用品にいくらくらい使っているか、あまり把握していなかったのですが、

月に一度いっぺんに買うことによって、いくらかかっているのかが明確になりました。

だいたい3,000円くらいは毎月かかっているんだな、と家計の見直しになりましたね。

 

4. 日用品ストックの適量がわかる

月一で購入することによって、

柔軟剤はだいたい2ヶ月で無くなる、あの化粧品は3ヶ月で無くなる、等

どの日用品がどれくらいで無くなるかがなんとなくわかるようになってきます。

 

だから、ストックを買いすぎて、家の場所を占領するということがなくなりました。

私は家にいろんな物が多いのが好きではないので、

無駄にストックを持たなくて済む、というのはストレスフリーでとてもありがたいですね。

 

まとめ

ということで、今週も月イチの日用品の注文を終えました。

思考、時間、お金、場所の節約ができるので、これはこれからも続けていきたいですね。

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生きる上で必要な作業の無駄を省いて、

より自分のやりたいことに目を向けられるようになったら、いいですね。

 

それでは、今日も30分経過。

書評をするのって難しい。〜感情を表現する言葉を案外知らないことに気づいた〜

こんにちは。本の庭です。

 

前回のブログ記事でやっと10記事に到達しました。

ブログを始めてから約2週間。

 

10記事のうち、4記事が本のレビュー記事なんですが、

書評って本当に難しいですね。

 

これまで月に平均3〜4冊、多い時では月に10冊くらいは本を読んできたんですが、

こうやって読んだ本の内容を言語化したり、

自分の感想を書いたりすることはなかったので、慣れていなくて本当に難しい。

 

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今回は、何がそんなに難しいのかと、

書評を上達させるためにやっていること、今後やりたいことを書いてみました。

 

 

感情を表現する言葉って何がある?

まず何が難しいかって、感情を言葉で表現することですね。

感情を表現する言葉の語彙力が圧倒的に足りていないと感じます。

 

そもそもいつも本を読み終わった時に、

「ああ、いい本だった」で終わってしまっていたんですよね。

 

それを何がどうよかったかを誰かに説明するとなると、

語彙力が、、、足りない、、、、

 

となっています。

 

プラスの感情を表現する言葉だと、

・おもしろい

・楽しい

・ワクワクする

・心が温かくなる

・気分がいい

・スッキリ

 

マイナスの感情を表現する言葉だと、

・悲しい

・寂しい

・切ない

・イライラする

・怒る/憤慨する

・モヤっとする

・気分が悪い

 

くらいしか思い浮かばなかった。。。

あとは、本を魅力的に紹介する、という意味では、

・ゾクゾクする

・ハラハラする

などもミステリーでは使えそうですね。

 

書評をしてみて初めて、いかに自分の語彙力が乏しいかを痛感しています。

語彙力が少ないから、うまく自分の感情を伝えられず、

書く言葉が見つからないという状況に陥っています。

 

これが、書評の難しさなんですね。

 

語彙力を増やしたい

 

語彙力がないから、書評がとても難しく感じています。

 

こんな風に語彙力豊かに、瑞々しい文章が書きたい、という理想があって、

それが、「ダ・ヴィンチ」という文芸雑誌のレビューと、

文学youtuber ベルさんの書評動画です。

 

 

一つ目の「ダ・ヴィンチ」は、KADOKAWAが出版する文芸誌で、私がたまに読んでいるんですが、

あそこで紹介されている本には、すごく惹きつけられます。

 

ddnavi.com

 

どの本もとっても魅力的に見えるので、

次に読む本を探すのにぴったりなんですね。

 

特に、俳優さんやアーティストがオススメの一冊を紹介しているコーナーは、

ジャンル問わず、いろんな本が紹介されています。

 

もちろん、出版社の方の編集もあるとは思いますが、

どの本も表現力豊かな語彙力で紹介されています。

俳優や歌手といった、自分を表現するような職業の人は、

さすがに瑞々しい文章を書かれるんだなあと、尊敬。

 

こういう人のレビューの文章を見ながら、少しずつ表現力を磨いて行きたいですね。

 

ちなみにダ・ヴィンチは、prime readingで読めるので、

prime会員の私は、毎月手軽にkindleでダウンロードしてます。

 

ダ・ヴィンチ 2019年9月号

ダ・ヴィンチ 2019年9月号

 

 

 

もう一つは、文学youtuber ベルさんのレビュー動画です。


蜜蜂と遠雷/恩田陸を情熱的に書評しました!天才ピアニストたちの話だよ!

 

少し前からベルさんのyoutubeを見ることにはまっていまして、

本当に魅力的に本を紹介するんですよね。

私は、勝手に「書評の天才」と呼んでいます。

 

 

これは、youtubeなの文章ではないのですが、

語彙力が豊富、わかりやすい、ネタバレがない。

 

こんな風に自分のおもしろいと思った本を誰かに紹介できるのってすごいなあと思います。

ベルさんの動画も見習って、この書評力を盗もうかなと思ってます。

 

やっぱり、上達するには誰かの技術を真似るのが一番ですよね。

 

結局は行動して続けることが一番大切な気もする。

誰かのを真似がらインプットもしますが、

最近つくづく思うのは、結局一番大事なのって、

・行動に移すこと

・続けること

の2つしかない気がしていますね。

 

本の庭は小さい頃からたくさん本を読んできました。

本からいろんな表現には触れてきたはずなのに、今やっと語彙力の少なさに気づくってことは、やっぱり触れているだけじゃ身につかないんですね。

 

どのビジネス書や自己啓発本にも、アウトプットが大事、と書かれていますが、

本当にそうなんでしょうね。

 

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下手ながらも、上達しているかわからないながらも、

書評を続けていけば、上達するのだと信じるしかないですね。

なんか精神論みたいな話になってしまいましたが。

 

 

では、今日も30分経ったので。

 

 

【書評】直木賞受賞作家 恩田陸のミステリー「ユージニア」は「蜜蜂と遠雷」の次の次に好きな本になりました。

こんにちは。本の庭です。

 

 

先日、恩田陸さんの「ユージニア」を読みました。

 

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恩田陸さんといえば、「蜜蜂と遠雷」。

2017年に第156回の直木賞と、第14回本屋大賞をダブル受賞したことで

話題になりましたよね。私も読みましたが、大好きな本の中の一つになりました。

 

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

 

 

こちらも今度レビューしようと思います。

 

さらに、今年の秋には映画化されるそうですね。

予告動画を見ましたが、結構面白そう。。。


映画『蜜蜂と遠雷』予告【10月4日(金)公開】

 

蜜蜂と遠雷は映画化して欲しくない!と思っていましたが、少し見たくなっています。

松岡茉優さんが、元天才ピアノ少女の栄伝亜夜にぴったりなんですよね。

 

公開を楽しみにしています。

 

 

さて、話が逸れましたが、そんな私が大好きな恩田陸さんの

別の小説「ユージニア」を読みました。

 

ユージニア (角川文庫)

ユージニア (角川文庫)

 

 

「本の庭」的、蜜蜂と遠雷の次の次に好きな本になりましたね。

ちなみに2番目に好きなのは「夜のピクニック」です。

本屋大賞受賞している王道作品ですね。

 

そんなユージニアの書評をしていきます。

 

 

恩田陸×ミステリーの組み合わせが惹きつけられる。

恩田陸さんは、音楽、ファンタジー、青春小説と

幅広いジャンルで活躍する作家さんですよね。

 

今回のユージニアは、ジャンル分けが難しいですが、

ミステリーに入ると思います。

 

北陸にある小さな街K市で起こった、名家の大量毒殺事件。

事件当時は、犯人を特定できず迷宮入りしてしまった事件が、

数十年後、その事件について書かれた一冊の本『忘れられた祝祭』の出版を発端に

徐々に明らかになっていくという物語です。

 

 

私がこの本を読もうと思ったきっかけが

背表紙なんですが、この文章、かなり惹きつけられます。

 

「ねえ、あなたも最初にあった時に、犯人ってわかるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。 犯人はいま、俺の目の前にいる、この人物だ---。(恩田陸著「ユージニア」背表紙より引用)

 どうですか?惹きつけられませんか?

装丁の赤黒いバラの絵も相まって、なんだかとってもミステリアスな物語の気がして、

購入しました。

 

 

いろんな人の口から語られる1つの事件

このお話は章ごとに事件を語る人が変わっていきます。

こういうタイプのミステリーって比較的王道かと思うんですが、

この「ユージニア」の場合は、それがどの立場の人かというのが、

章のタイトルになっていたりするわけではないんです。

だから、その登場人物の語りを聞きながら(読みながら)、

その人と事件との関わりを自分自身で探っていかなければならない。

 

はじめは少しこの構成に馴染むのに時間がかかりましたが、

一度慣れてしまったら、

この人はどの立場から事件を見ていたんだろう、

犯人と思われる人とどんな関係だったんだろう、

あの一家にどんな感情を抱いていたんだろう、

この人は事件について何か知っているんだろうか、

など、それを探るのが楽しくなっていきます。

 

 

ユージニアの意味って?結局犯人って?最後までモヤモヤが続く後味

※ネタバレないので大丈夫です

 

タイトルにもなっているユージニアは、事件現場に残されていた

一通の手紙に書かれていた言葉。

 

ユートピアと似た響きを持っているから、

なんとなく意味が途中でわかってきそうだなあと思ってはいたんですが、

決してそんな先を読めるような簡単な話ではなかったです。

 

えっ結局ユージニアってなんだっけ?

あれ?犯人って、あの人であってるよね、、、?

と誰かに話して確かめたくなるような、わかったようでわからない読後。

 

輪郭が見えたようで、でもまだその輪郭自体がぼやけているような

モヤモヤした気分になります。

読後スッキリ!ではないですが、いわゆる「イヤミス」でもなく、

私は結構この考えさせられるタイプの終わり方、好みでした。

 

まとめ

恩田陸さんは私の好きな作家さんの一人。

文体や登場人物のキャラクターがどことなく柔らかく、

優しい感じがしてとても好きです。

 

今回のユージニアにも、優しくて強いタイプの刑事さんが出てきてとても好みでした。

蜜蜂と遠雷にはかなわないですが、恩田陸さんの描くミステリーも

新鮮でミステリアスで不穏な空気が物語全体に漂っていて、とても面白かったです。

 

ユージニア (角川文庫)

ユージニア (角川文庫)

 

 

ぜひ、興味ある方は読んでみてください〜

では、今日も30分。

 

【書評】ハリーポッターに出てくる乗り物を思い返してみた。〜映画と小説の違い〜

こんにちは。本の庭です。

 

ブログを始めて、初めて今週のお題にのってみました。

今週のお題「わたしと乗り物」だそうですね。

 

 

最近、懐かしくなってまたハリーポッターの小説を読み返していたので、

ハリーポッターに出てくる乗り物を思い返してみました。

映画と小説で乗り物の使われ方や感じ方も結構違いますよね。

 

 

ホグワーツ特急

まずは絶対にこれですよね。

1巻の「ハリーポッターと賢者の石」で初めて、

ハリーがホグワーツ特急に乗るシーンは

映画でも結構印象的だったので、ご存知の方も多いと思います。

 

この最初のホグワーツ特急の中で、

ハリーはだんだんと「普通とは違う世界」へ向かっていくんです。

 

壁をすり抜けて9と3/4番線へいく

色とりどりの猫が足元を這い、フクロウが飛び交う。

魔法使い一家で育ったロンに出会う

蛙チョコや百味ビーンズの魔法のお菓子を食べる

魔法使いのローブに着替える

ホグワーツに到着する

 

ホグワーツ特急に乗っている間に、

友達、食べ物、身なりとだんだんハリー自身が魔法の世界に馴染んでいく。

この様子が生き生きと文章に映し出されています。

 

そしてホグワーツに到着する。

このホグワーツ特急はハリーにとって特別なもので、

最終巻の「死の秘宝」でハリーがヴォルデモートに一度命を差し出して、

天国でダンブルドアと再会するシーンでも、ホグワーツ特急が出てきます。

 

あのシーンもまた私は好きですね。

 

 

ほうき

ほうきもよく出てきますね。

ホグワーツ特急よりも先にほうきを思い出すっていう人もいるかもしれません。

 

第1巻からハリーはクィディッチの試合で大活躍するんですが、

やはりクィディッチの試合は、映画の方が臨場感があって面白い。

 

どうしても、あの疾走感、爽快感、臨場感は映像の方が伝わってきます。

改めて読み直してみて、映画のあのクィディッチのシーンを思い出しながら読んでしまいました。

 

私は基本的に小説が映画化されるのがあまり好きではありません。

 

小説を読んでから映画を見ると、自分の頭の中で作り出した登場人物と、

映画の俳優さんとの間にギャップを感じてしまうし、

 

逆に映画を見てから小説を読むと、登場人物が最初からその俳優さんのイメージで

固定されていて、想像力を豊かにはたらかせられない。

自由に楽しめませんしね。

 

なので基本的には、映画化される前に読むか、

映画かされたらあまり読まないっていうことが多いんですが、

よく考えてみたらハリーポッターは、どちらが先だったかあまり覚えていないほど、

どちらも私に馴染んでいます。

 

映画かされたのが2001年で当時私はまだ小学校にも上がっていないので、

おそらく映像の方が先に見ているんだとは思うんですが、

あまり影響はしなかったですね。

まあ、小学校中学校で本を読んでるときはまだそこまで考えていなかったのかな。

 

ホグワーツ特急のシーンは小説の方が好きですが、

ほうきに乗っているクィディッチのシーンは映画の方が好き。

 

そういう楽しみ方ができる物語ってなかなか少ない気がします。

 

空飛ぶ車

第2巻「ハリーポッターと秘密の部屋」で出てくる空飛ぶ車ですね。

ホグワーツ特急に乗り遅れてしまった、ハリーとロンが、

マグル好きのロンのお父さんが作った、空飛ぶ車でホグワーツまで向かうっていう

なんともいたずらっ子なシーン。

 

私なら絶対にこんなことできない、小学校の真面目すぎる私は、

そんなことを思ってました。

誰かが来てくれるのを待つだろうなあって。

 

 

映画では、ハリーが一度車から落ちそうになるくらいで

あっという間にたどり着けている印象があるんですが、

 

小説だと、空を飛ぶときにマグルに目撃されてしまったり、

ホグワーツ特急を見失って道に迷ったり、

エンジンが故障したり、暴れ柳と葛藤したり、

なんかもっとアクシデントの嵐でハラハラします。

 

 

ハリーポッターは乗り物が多い

その他にも思い返すと色々ありました。

<第1巻 ハリーポッターと賢者の石>

ハグリッドの空飛ぶバイク

グリンゴッツ銀行のトロッコ

ホグワーツ特急

ほうき

 

<第2巻 ハリーポッターと秘密の部屋>

空飛ぶ車

 

<第3巻 ハリーポッターとアズカバンの囚人>

ナイトバス

ヒッポグリフ

 

<第4巻 ハリーポッターと炎のゴブレット

ダームストラング校の船

ボーバトンの巨大な馬車

 

<第5巻 ハリーポッターと不死鳥の騎士団>

セストラル(これ、わかりますかね?身近な人の死に目にあったことのある人だけに見える魔法動物です)

 

<第6巻 ハリーポッターと謎のプリンス>

 

<第7巻 ハリーポッターと死の秘宝>

ドラゴン

 

だいぶおそらく小説にしか登場しないものとかもだしてしまいました。

セストラルは映画にも登場しますが、実際に乗っているのは小説だけだった気がします。

 

中学生時代にはまりすぎて、

全シリーズを5周した経験があるので、さすがにまだ覚えていましたね。

読書好きはこのころから始まっていたみたいです。

 

乗り物が出てくる小説って結構多いんだなあと気づきました。

先日レビューをしたオリエント急行も、そういえば乗り物が題材になっていますね。

 

hon-no-niwa.hatenablog.com

 

乗っている間に違う空間へ移動できる乗り物って

なんだか特別なような気がします。

今日は思い出話に花が咲いて30分を超えてしまいましたが、

この辺で。

 

 

 

 

 

 

決めたことが続かないと自分を責めてしまう自分への対処法〜ベストなものなんてわからないけど、いくつか試してみることはできる〜

こんにちは。本の庭です。

 

ブログを始めて、毎日発信する、と決めてから

一週間が経ちました。

初回のブログで私は3つのルールを決めています。

 

1. 毎日、1記事更新する。
2. 1記事は30分以内で書けるクオリティでいい。
3. テーマはなんでもいい。 

 

hon-no-niwa.hatenablog.com

 

 

 

この3つのルールを決めたにも関わらず、達成できているのは

3の「テーマはなんでもいい。」だけ。

 

毎日投稿できていないし、30分以内で書ききる。というのも

やっぱりオーバーしてしまう。

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私っていつもこうだなと思っています。

でも、私みたいな人ってそんなに少なくないのではとも思っています。

 

何かを始めようと思って、一念発起するものの、

なかなか続かず、

 

ああ、またダメだった、、、

続けられない自分は本当にダメだ、、、

 

と思ってしまう。

 

自分に期待して頑張ってみて、その期待を自分で裏切り、

そして自分に失望する。

 

そんなことを繰り返していては、なかなか自己肯定感って上がりませんよね。

なので今日はそんな自分への対処法を考えてみました。

 

 

前提:最適な対処法なんてわからない」

いきなり、さっきの言葉を否定するようですが、

そんな時の対処法に最適なものなんてないのではと思っています。

 

最適な方法があるとすれば、それは最初に決めたことを続けて、

自分に失望しないよう努力をすること。

 

でも、それができないから失望して、自己肯定感が下がるんですよね。

十分頑張っているかもしれないのに、

自分が頑張れているのかどうかもわからなくなる。

 

そんな続ける努力ができなくても、自分に失望せず、

またもう一度初めてみる力が出るような対処法をいくつか考えました。

 

いくつか試してみて組み合わせてみるのが結局一番いいかもしれないですね。

 

対処法1:みんなそんなもんだから「まあいいや」と思ってまた始める。

 

みんなそんなもんです。

みんな続けられなくて、あーあまた三日坊主だって思っています。

自分だけがこんなにできないと思ってしまうから苦しいんです。

 

だから、みんなこんなもんと思って、

続けられなかったことをそんなに問題視しない。

 

そしてさらに重要なのは、問題視しないで

1日くらいサボってもいいや、また明日やろうと思うことです。

 

私もそうですが、続けられない自分を責める人って、

1日も休んじゃダメって思ってるんですよね。

 

だから、

まあ今日はちょっと休憩、また明日やろう。

 

とか

また気が向いたら始めよう。

 

とかでも大丈夫だと思います。

 

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また始めたくなった時に始めやすいように自分を準備してあげる

これが大切なのではないかと。

 

対処法2:なんで続けられないのかをとことん考える。

悩むときはとことん悩んで、原因が明確になるまで考えること。

 

まずは

「なんで続けられなかったのか。」をとことん考えます。

 

なんとなくやりたくなかったから。

だけではなくて、

 

なんとなくやりたくない、と思ったとき、

自分がどんな状態だったか、何をしていたか、

やるべきことをやらずに何をしていたか、

等を分析するんです。

 

私の場合、この間ブログを更新できなかった時を分析してみます。

 

=============================

自分が何をしていたか。

 →福岡へ友人と旅行に行っていた。

自分がどんな状態だったか。

 →福岡旅行を楽しんでいた。動き回って疲れていた。

やるべきことをやらずに何をしていたか

 →友人といる時間に黙々とブログを書くべきではないと思い、友人との会話を楽しんだ。

=============================

 

これみるとブログ書けなくて当然じゃない?と気づけます。

これ、意外と気づけないんですよね。頭の中で考えているだけでは。

 

他人からみるとこんな当たり前のことやる必要ある?と思ってしまうかもしれませんが、案外自分を責めている時って、冷静な判断ができないものです。

 

なので、このように言語にして分析することで、自分を許す

ちょっと言い訳がましくても、

これならしょうがないなと思えるような状態を作り出すことで、

自分を許せるようになる気がします。

 

また、こうやって振り返れば、

そうか、私は友人との時間の方を優先するんだ、とか

疲れたら、やりたいこと/やるべきことができなくなるんだな、とか

目に見えてわかるようになります。

 

言語化、という作業はこういう感情や自分の状態の分析に役立ちますね。

 

 

対処法3:自分に向いていなかったんだと思って潔くやめる

これは、私もやったことないですが、

続けられないことって、物によってはどうしてもやりたくないんだと思います。

 

上のように言語化してみても、なんかヤダ、みたいな形で

全然原因が分析できない時ってあると思います。

 

そういうときは、原因はわからないけど自分に向いていないと思って、

諦めてしまうことです。

自分にできないことがあってもいいじゃないか。

 

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全部できるようになる必要ってないですよね。

 

そういう自分を許せるようになるためにも、

少しやってみて、嫌だったらやめる、

という作業を繰り返すことで、やめることへの抵抗がなくなるかもしれません。

 

そうすると自分を責めることも少なくなるかもしれないですね。

 

まとめ

以上、続けると決めたことが続かなくて、

自分のことを責めてしまう自分の対処法を考えてみました。

 

私としては2つ目をとことんやって、明確にすることをいつも意識していますね。

3つ目の諦める、っていうのは私はまだまだできなくて、

これが一番難易度が高いのではと思っています。

 

よく考えてみれば、この諦める、っていうのって

とってもミニマリズムな考えですよね。

 

思考のミニマライズ、難しいですね。

では今日も30分経過。

 

 

【書評】「シェアする美術〜森美術館のSNSマーケティング戦略〜」を読んで美術館を違う視点から楽しむ

こんにちは。本の庭です。

 

「シェアする美術〜森美術館SNSマーケティング戦略〜」という本を読みました。

 

本の庭は美術館巡りも趣味の一つなのですが、

毎回、一緒に美術館に行く友人にこの本の存在を教えてもらいました。

 

完全にジャケ買いならぬ、装丁買いしました。

見てください、この表紙。

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美術館好きとしては買うしかないですよね。

 

面白くてすぐに読破してしまったので、そのレビューをしていきます。

 

 

 

本の内容

この本は森美術館のプロモーション担当の方が書いた、

SNSを活用した美術館のマーケティング戦略の本です。

 

森美術館は、六本木の森ビルの最上階にある

現代アートの作品を主に展示している美術館。

 

森美術館で2018年に開催された、

レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」が入場者数1位で61万人を、

「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」では入場者数2位で53万人を記録している、今話題の美術館です。

 

ちなみに2018年の美術展覧会入場者数3位は、

国立新美術館で開催された

ルーヴル美術館展 肖像芸術ー人は人をどう表現してきたか」の42万人だそうです。

私は森美術館の2つは行っていないのですが、3つ目のルーヴル美術館展にはいきました。ルーヴル美術館を超えるなんて、本当にすごいですね。

 

bijutsutecho.com

 

 

この入場者数を記録した背景にはSNSマーケティング戦略が大きく関係しているようです。

実際に1位をとった「レアンドロ・エルリッヒ展」で、

SNS担当の人がどのような取り組みをしてきたのかや、

SNSを活用する際のノウハウ、注意点等が、

森美術館の広報・プロモーション担当者本人である、洞田貫 晋一朗氏の口から語られている作品です。

 

ちなみに私は以前、

「直島誕生 過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録」

という本も読んでいます。

 

この本は直島という四国の島の現代アートを活用して

観光客誘致に成功している島の担当者によって書かれた

現代アートの島と呼ばれるまでの裏側の様子が書かれた本でした。

 

これと少し似たところを感じましたね。

直島誕生は以前読んだ本なんですが、

面白かったのでまた時間ができたら読書レビューをしたいと思います。

 

 

 美術館×SNS 日本では馴染みの薄い組み合わせのストーリーが面白い

美術館って、少し格式高くて、難しくて、静かに見る場所っていうイメージがありますよね。

写真を撮っていい場所というイメージもないと思います。

 

森美術館はそのイメージを覆して、写真もOK。

それどころか、SNSでシェアするのもOKという取り組みをしています。

 

撮影をOKにしたのは2009年から。

2009年はまだツイッターインターフェイスが日本語対応になった直後だそうで、

インスタグラムというものが存在しなかった頃だそうなので、驚き。

 

森美術館は新しい価値を生み出していくこと、新しい試みに挑戦していくことに積極的であるそうで、いち撮影OKを日本に取り入れているんですね。

 

美術という近寄りがたいイメージのものと、

SNSという日常に近いものを掛け合わせることで、

アートの敷居を意図的に下げて、若い世代の人にも楽しんでもらうという挑戦がワクワクします。

 

私も美術好きとしては、もっと美術好きの人が増えてほしいなあと思っていて、

日本は特に美術館だけが高尚な趣味、みたいな位置付けになっているのがとても納得いっていませんでした。

 

海外の美術館もいくつか訪れてみて気づいたのですが、

ヨーロッパの美術館に行くと、訪れている年齢層がかなり幅広いです。

 

それは観光地というわけではなく、

小さな美術館でも、5歳くらいの男の子を連れたお母さんがいたり、

小学校の社会科見学のような形で、子供たちが美術館に座り込んで美術鑑賞をしていたり、という光景をよく見かけます。

 

 

もちろん日本とヨーロッパでは、美術館の数の差も違いますが、

ヨーロッパだとかなり日常に近いところに美術館があるような気がしています。

 

この撮影OK、SNSもOKという取り組みは、美術館と日常との距離を近づけることに役立つのではないかなあと思うと、すごく嬉しくなりました。

 

デジタルマーケティングとしての具体的なノウハウが実用的

 私は美術館の裏側が知りたくてこの本を購入しましたが、

デジタルマーケティングSNSマーケティング担当の方にとっては

かなり実用的なノウハウ本だと思います。

 

この本には「レアンドロ・エルリッヒ展」の舞台裏が冒頭に描かれているんですが、

「プール割り」キャンペーンで入場者数を増やす、

ハッシュタグは必ず正式名称で発信する、

ツイッターフェイスブック、インスタグラムを使い分ける、

インスタ映えを狙い過ぎない、

といった内容の話が書かれていて、具体的でSNSユーザーからしても納得の内容ばかりだったので、担当者はすぐに活用できるノウハウが詰まっていると思います。

 

特に私が面白いと思ったのが、「プール割り」キャンペーン。

これは、石川県金沢の21世紀美術館に展示されているレアンドロ・エルリッヒの《スイミング・プール》の作品を、

森美術館の「レアンドロ・エルリッヒ展」のチケット売り場で提示すると、入館料が割引になるというキャンペーンです。

 

SNSに投稿すると割引き、というSNSマーケティングはよく耳にしますが、

これはただ単に、拡散してほしい、というだけではなく、

森美術館金沢21世紀美術館SNSの「中の人」同士がお互い繋がっているんです。

 

どういうことかというと、

金沢21世紀美術館の中の人が、森美術館までこのプール割りキャンペーンを体験しにきて、それを21世紀美術館の公式ツイッターでつぶやく。

そのつぶやきを森美術館の中の人がリプライ付きでリツイートする。

といった風に、相互にプロモーションをし合っていることです。

繋がる、というのはまさにSNSならではの取り組みですよね。

 

この割引の存在を知ることで、あの21世紀美術館の代表的な作品である《スイミング・プール》の作品を作った作家ってこの人なんだ!と作家のことを知る機会にもなりますよね。

 

アートにおいて、必ずしもアーティストが誰かは重要ではないかもしれませんが、

私は、アーティストによって作品のテイストの傾向がわかったりするのも、

アートの楽しみ方のひとつだと思っているので、

この取り組みは面白いなあと思いました。

 

 

これは美術館ならではできるSNSマーケティングかも?という点も

どの業界のSNS担当者の人が読んでも、活用できるノウハウは必ずあると思いますが、

一方で、そうではないところも。

 

特に、筆者は終始「インスタ映えを狙い過ぎない」ということを述べていますが、

それはもともとプロモーションしたい商材が「インスタ映え」するアートだからこそできることでは?と思うところもありました。

 

宣伝っぽいSNSだとフォロワーはつかない、というのは最もだし、

私もユーザーとして、宣伝したい感がすごい出ている公式アカウントはフォローしたくない気持ちはわかります。

 

でも、例えば商材が食品だったり、日用品だったりすると、

どうしてもそのままではユーザーにインスタに載せたい!と思ってもらいにくいと思うんですよね。

そこでどうしても商品をインスタ映えするような色だったり形に変えざるを得ないと思うんです。

そこのアートと他の商材との壁をどう乗り越えるか、そこまで書かれていたら、

さらに良いのになあ、と思ったりもしました。

 

まとめ

 

と言いつつ、私はSNS担当者ではなく、ただ趣味としてこの本を読んだので、

面白かったですね。

裏側を知るドキュメンタリー的な要素もあって、

かつ書かれている内容はアートの特別な知識も、マーケティングの特別な知識も必要ないものだったので、

どんな人でも読みやすい本でした。

 

美術館っていってみたいけど、なかなか手を出せない、

という人は、こんな視点で美術館をプロモーションしているんだというのがわかる本なので

とっつきやすくなるかもしれないですね。

 

さて、今日も30分経過。

 

【旅日記】福岡の能古島に行ってきた〜おすすめスポットと博多からの行き方〜

こんにちは。本の庭です。

 

お盆休みを利用して、2泊3日で福岡へ旅行に行ってきました。

 

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本の庭は旅行が大好きで、大学時代は海外旅行が多かったんですが、最近は国内旅行にはまってますね。

特に、島へ旅行に行くのがとてつもなく好きです。時間の流れがゆっくりで癒されます。

 

今回の福岡旅行でも、能古島(のこのしま)という島に日帰りで旅行に行きました。

能古島、とても良かったのでおすすめポイントをまとめました。

レンタサイクルの料金、博多からの行き方も紹介しておきますね。

 

 

おばあちゃんの家に来たような懐かしい海鮮料亭

今回、島についたのが13時過ぎだったので、まずお昼ご飯を食べに。

 

行ったのは、島で漁れた海鮮をつかった定食が食べられる料亭「雑魚(ざっこ)」。

 

能古島では雑魚とかいて「ざっこ」と読むそうです。

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雰囲気はまさに、田舎のおばあちゃん家。

お座敷がいくつかあったのですが、私たちが行った時は、おそらく地元の島民の家族連れが1組いました。

空いているお座敷のところには、おそらくその店の店主のお子さんと思われる子たちが。

夏休みの宿題を支えいっぱいに広げて真剣な顔をしていて、一気に夏を感じました。

 

 

他のブログやまとめサイトをみると、能古島バーガーや能古うどんをお勧めしているところが多かったんですが、

うーん、なんか気分じゃないなあと思い、港の周りを少しぶらぶらしていたときに見つけました。

 

 

私が頼んだのは、本日のごま刺身丼(1,620円くらい)。

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福岡では、さばのお刺身にすりごまをまぶし、特製の醤油だれでつけたごまさばが有名ですが、そのいろんな海鮮バージョンですね。

 

乗っていたのは、サーモン、ヒラメ、アジ、タイ(たぶん)の5種類。

その上にネギと卵黄を乗せた豪華な海鮮丼です。

丼だけだと思っていたら、そのほかにも魚を揚げたものが3尾とつみれが入ったお吸い物、漬物もついた立派な定食でした。

かなりボリュームがあって、しかも海鮮が本当に美味しい!

 

ランチに1,620円って、東京価格だな、と思っていましたが、

丼と魚の唐揚げ3尾ついてこの値段はかなり安いですね。

 

味、雰囲気ともにとっても満足でした。

ちなみに一緒にいった友人は、この店の看板メニューである雑魚定食(お刺身定食)を頼んでいました。

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これもお刺身定食なのに魚の煮付けが2尾も付いていて、

煮付け定食なんだか、刺身定食なんだか、わからない、、、

 

港のすぐそばには観光案内所があって、そこでは能古島バーガーやアイスなど能古島の名物が置いてありますが、少し歩いてぜひここの海鮮を食べることをお勧めします。

 

味、雰囲気ともに抜群です。島の生活をひととき味わえます。

 

場所はここ。港に着いたら一本入った道を2分ほど歩いたらつきます。

[http://:title]

 

tabelog.com

 

 

【おすすめの移動手段】島を自転車で一周

島の移動手段は、

・路線バス

・タクシー

・自転車(レンタサイクル)

の3択。

 

どこに行くか、誰と行くかによってお勧めの移動手段は変わりますが、

ある程度体力があり、のんびり回りたい、という人には断然自転車をオススメします。

港近くの「のこの市」というお土産物屋さんにレンタサイクルがあるので、

そこで自転車を借りることができます。

 

自転車は普通の自転車と電動自転車がありますが、島の移動は山道で

上り坂がかなり急なので、電動自転車を借りた方が良いです。絶対に!

快適にサイクリングを楽しめます。

のこのしまアイランドパークまでは自転車で20分程度ですが、

その間ずっと坂道です。

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電動自転車の料金。

1時間 500円

3時間以上〜1日 1700円

 

ネットで調べた時は1日の貸切で1500円と書いてありましたが、

値上がりしていたみたいです。

料金システムは、初めに1700円を保証金として渡して、

1時間で返却した場合はその差額分である、1200円を返金、

というシステムだそうです。

 

1時間でサイクリングというのは島の大きさ的に急ぎ足になってしまうので、

1日で借りてしまった方がいいかもしれません。

 

[http://:title]

 

 

自転車でのこのしまアイランドパークまでサイクリング。

初めは潮風を切りながら、海岸沿いを進んでいきます。

 

しばらくすると、山道に入っていって上り坂ばかりになります。

私が行ったのは8月15日、お盆真っ只中で結構暑かったのですが、

山道でずっと木陰なので、暑くて体力を奪われる、ということもなく、

とても快適なサイクリングができました。

電動自転車にして正解でしたね。

 

のこのしまアイランドパークへ〜8月は一面ひまわり畑〜

 のこのしまアイランドパークは、四季折々の花畑が望めるスポットです。

私が行った8月はひまわり畑とマリーゴールドが見れました。

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3〜4月は菜の花、ツツジ

6月は紫陽花、ダリア

10月はコスモス、紅葉が見れます。

 

私が行ったのは、台風の直後だったので、

一部ひまわりたちが倒れているところもあり残念でしたが、

倒れてしまったひまわりは摘んでもいいですよ〜って書いてあって、

持って帰っている人結構いました。

 

私が行った時は、

もうなくなっていた、、、残念。

 

1面咲き乱れているので、綺麗な写真が取れます。

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ところどころベンチもあって木陰になっています。

セミの声を聞きながら、一面の花を前にひとやすみ。

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夏を感じられました。

 

 

 博多からの行き方・まとめ

博多の天神駅からはバスとフェリーを乗り継いで約40分でいけます。

 

天神高速バスターミナル前

↓   バス:能古渡船場行き(301/302)

↓   約25分

能古渡船場

↓  フェリー:福岡市営渡船 能古航路(能古行き)

↓  約10分 

能古旅客待合所

 

博多の都心からこんなに簡単に島の生活を体験できました。

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都会の生活から逃れてリフレッシュできました。

能古島、いいところだったなあ。

 

 

空港のあの自由な雰囲気がどうしようもなく好きな話

こんにちは。本の庭です。

 

実は今、福岡に来ています。

 

昨日の朝、成田空港から飛行機で飛びました。

台風直撃かと思いましたが、なんとか飛行機飛んでくれてよかった。

 

空港にくると、いつもふわっとテンションが上がるんですよね。

これ、共感してくださる方いないかなあと思ってます。

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空港の好きなポイント考えてみました。

 

 

どこにも属さない自由な雰囲気

空港って、その国にあってないようなところですよね。

国際線に限ったはなしですが、例えば海外旅行に行く時、

出国手続きをしたら、日本にいるのに日本の外から出ていて、でもまだどの国にも入国していない。

 

空港のあの搭乗ゲートの手前はどの国にも属さない特別な空間。

あの異空間にいると、自分もどこにも属さない人間のような気がして自由な気分になれます。

 

多国籍な旅行者

空港にはいろんな国の人がいますよね。

 

日本に到着した人ももう旅立つ人も、国はバラバラでいろんな国籍の人が同じ空間にいるっていうことが、なんとも不思議な感覚になります。

 

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自分の所属がわからないっていう状態が好きなんですね。

 

飛行機にさえ乗ればどこへでも行けそう

飛行機に乗ればどこにでもいけるのが空港。

もちろん、予約した飛行機にしか乗れないけど、それでも今とは別の場所にいける、っていうことかとてつもなく嬉しくなったりします。

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そういう空港の思い出が積み重なって、今ではものすごく好きな場所になっています。

 

 

こうやって言葉にしてみると、

私って自分の所属に縛られない場所へ逃げたいんだなあ、ということになんとなく気づけました。

 

言葉にしてみるって大切ですね。

ではでは、今日は短いですがもう30分経過してしまったので。

 

【書評】あのアガサ・クリスティーの名作「オリエント急行殺人事件」をやっと読んだ

こんにちは。本の庭です。

 

あのアガサ・クリスティーの名作「オリエント急行殺人事件」を

やっと読みました。

 

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やっとです。

 

読書好きを名乗っているのに、これまで読んでこなかったのは、

自分でも何をしていたんでしょう、という感じです。

 

今日はその書評をしていきます。

実は書評をこうやって世の中に発信するのは初めてなので、

少し緊張しますが、拙い文章もご容赦いただけるとありがたいです。

 

できれば、意見交換もしたいですね。

 ネタバレはありません!というかもう、皆さん結末知ってますかね。笑

 

 

あらすじ

 

オリエント急行殺人事件」というタイトルを聞いたことがない人はなかなかいないんじゃないかと思います。

イギリスを代表する推理小説作家、アガサ・クリスティーが書いた、超有名な、推理小説です。

 

あらすじは、オリエント急行という寝台列車の中で起こる殺人事件。

オリエント急行が、トルコのイスタンブールからフランスのカレーへ向かっている道中、

ラチェットという男が何者かに殺されてしまいます。

それを偶然その列車に居合わせた、名探偵であるエルキュール・ポアロ

乗客の証言や物証を参考にしながら犯人を解明していく、というお話です。

 

 

 

アガサ・クリスティーはこの他にも有名な推理小説をたくさん書いていて、

そして誰もいなくなった」や「ABC殺人事件」などがありますね。

今回の主人公にもなっているポアロは、他の小説でも探偵役として登場しているみたいです。

私は、アガサ・クリスティーの小説はこの「オリエント急行殺人事件」が初めてなので、他の作品も読んでみたいですね。

 

映画やドラマなどにもなっているので、知らない人は少ないと思いますが、

案外原作を読んだことがある人は少ないのではないでしょうか。

 

私の中であるあるなんですが、

現代作家の小説は、発売と同時に買う、みたいなミーハー心で読むことが多いんですが、

こういう古典文学になると、

「よし!読むぞ!」というなんとなくきっかけが必要。

 

ちょっとハードルが高くてなかなか手を出せていなかったのですが、

今回友人に勧められて、重い腰をやっとあげました。

 

全体を通して私は結構この王道推理小説、新鮮で好きだったので、

よかった点を3つにまとめています。

最後に少し苦手だったところも1つ書いてます。

 

 

よかった点①  推理小説の醍醐味!探偵と一緒に推理していく楽しさ

このオリエント急行殺人事件推理小説では王道の構成になっていて、

探偵役の目線で話が進んでいきます。

 

容疑者はオリエント急行に乗っていた乗客全員。

その中の誰が犯人なのか、最後までわからないので、

探偵役のポアロと一緒に、乗客一人一人の証言を参考にしながら、

推理していく楽しさがあります。

 

章立てもかなりわかりやすく

第一部 事実

第二部 証言

第三部 エルキュール・ポアロ、じっくり考える

という構成。

 

最初の「第一部 事実」の部分で、殺人事件が起こります。

そして、「第二部 証言」で乗客一人一人から、

殺人が起きた時のアリバイや、被害者との関係、その他手がかりになりそうな質問をしていく。

第三部で、探偵のポアロがその証言をもとに徐々に

真実を明らかにしていきます。

 

目次を読んだ時点で、「ああこういう構成で進んでいくんだな」というのがわかっていたので、

私は、第二部を読み終わったところで、すぐに第三部に入る前に少し頭を整理するために第一部に戻って読み直したりしました。

 

どうしても自分自身で犯人を当てたくて。

 

私はいつも、推理小説は結構本気で挑んでしまって、

探偵と同じ目線で誰が犯人かを当てていきたくなってしまいます。

 

今回は登場人物も多く、国籍やキャラクターもバラバラだったので、

かなり頭の中で登場人物をイメージするのが大変だったので、

紙に書き出しながら、当時の一人一人の動向を整理してしまいました。(かなり本気)

 

結局、そうやって第一部・第二部を2回読んだけど、

犯人に確信が持てず、諦めて第三部を読んでしまいましたね。

 

まあ、犯人がわかる、わからないは問わず、

ここからが答えですよ!というのが、目次を読んだだけでわかるので、

かなり推理ゲーム的な要素も含めて楽しめました。

 

結構話が複雑なので頭をひねりながら読めます。

 

 

よかった点② 国民性を皮肉るユーモア

 

私が今回読んだのは、光文社出版の安原和見さんの翻訳の本なんですが、

この裏表紙のあらすじにこう書いてあります。

豪華列車「オリエント急行」が大雪で立ち往生した翌朝、客室で一人の富豪の刺殺体が発見される。国籍も階層も異なる乗客たちには皆アリバイが…。(光文社出版『オリエント急行殺人事件』裏表紙より引用)

 

オリエント急行の乗客、つまり容疑者は国籍も階層も様々な人たちです。

探偵のポアロはベルギー人、被害者はアメリカ人、

乗客は、アメリカの未亡人に家庭教師をやっているイギリス人女性、

イギリスの植民地インドの大佐を務めるイギリス人男性に、

ロシアの公爵夫人、陽気なイタリア人に、スウェーデン出身の伝道団の寮母。

 

探偵のポアロが推理していくときは、必ずしも物証だけでなく、

心理学的な側面や国民性みたいなところも反映されていました。

 

例えば、「イギリス人ならこんな感情に任せた殺し方はしない、

これはイタリア人の仕業だ」みたいな偏見を持った発言をする登場人物がいます。

 

 

そんな今じゃそんな偏見さえ古い考えと思われてしまうような

「典型的な偏見」も参考にしつつ推理していく

ところがなんとも大胆だなあと感じました。時代ですかね。

 

最後までこの国民性の壁を超えられないまま

乗客同士がお互いを疑っていくのかな、と思いきや、、、

という展開だったのも私としてはすごく好きでした。

 

これ以上はネタバレになりそうで言えないですが。

 

 

 

よかった点③ 電車の中という非日常の中だけで完結する殺人事件

私が一番、これが面白い!と思った点がここですね。

 

オリエント急行が雪で足止めを食らってしまった中で、起こった殺人事件。

登場人物は探偵のポアロと乗客、乗員しかいません。

 

そして、事件解決も電車が動く前までに終わります。

 

この非日常の雰囲気がなんともハラハラして、

連続殺人でも起こるんじゃないか?

極悪犯がいるんじゃないか?

みたいな妄想が広がって楽しかったです。 

 

 

電車の中で話が完結することに関しては、

探偵のポアロも作中でこんな風に語ってますね。

わたしの考えでは、この事件がきわめて興味深いのは、警察なら利用できる手段がここにはまるで存在しないというところなんだよ。どの人物についても、身元の確認をとることができない。推測に頼るしかないわけだ。わたしに言わせれば、これは面白くてたまらないよ。(p.250) 

 

ここを読んで、ポアロわかってるね〜、と一人で嬉しくなってしまいました。

何様だよ、という感じですが。

 

そう、一人一人の証言に対して

この人が正しいと仮定したとき、何が導き出されるか。

この人が嘘をついていると仮定したとき、何のために嘘をついているのか。

これをそれぞれの証言で考えていく緻密さが必要で、

この作品はまさにそうやって丁寧に描かれた作品ですね。

 

本当にアガサ・クリスティーの頭の良さに感服してしまいました。

王道の推理小説

 

なんでもっと早く読まなかったんだ、と後悔してしまうくらいです。

 

ここが少し苦手を敢えて言う

称賛の嵐で終わるかと思いきや、最後に少し、

ここが苦手でした、と言うところも書いておきます。

 

それは

翻訳独特の言い回しと訳しきれない原文の面白さです。

 

これは「オリエント急行殺人事件」の作品に限ったことではないんですが、

わたし実は、あまり日本語訳された海外文学が好きではなくて、

その理由がこれです。

 

英語で書かれたものを訳すと、

どうしてもなんか不自然な日本語ってありますよね。

 

わたしは大学で言語系を勉強していたのですが、

やはり言語と文化っていうのは切っても切れないものなので

ちゃんと日本語に訳しても、

そんな表現日本人ならしないよね。

日本ならそんな場面ありえないよね。

みたいな違和感を所々感じてしまいます。

 

その違和感が気になって、あまり物語の中に入り込めなかったり、

入り込むのに時間がかかってしまうんですよね。

今回のオリエンタル急行も結構最初、この文体に馴染むのに苦労しました。

 

あと、今回のこの作品でいうと、

登場人物の発言が、どの言語で発せられたものかっていうのが、

結構肝になってきたりしていたので、

特にそれは日本語にしてしまうと、アメリカ英語でもイギリス英語でも、フランス語でも、全部が日本語なので。

 

これって、難しい問題ですよね。

原文で読めるのが本当は一番いいんですけど。

それはそれで英語理解するのに時間がかかって楽しめない。っていうジレンマです。

 

 

まとめ

最後に少し苦手なところも書きましたが、

総じてわたしは「オリエント急行殺人事件」すごく好きでした!

 

最近読んでいる本は、結構、家族の物語とかのが多くなってきてしまっていたんですけど、

久しぶりに王道の推理小説読んで、頭使ったので、

やっぱり推理小説も楽しいなあと、ワクワクできました。

 

古典文学って言っても堅苦しさもなく、時代錯誤なわかりにくい設定もなかったので、

とっても読みやすかったですね。

 

やっぱり、長い間いろんな国で読まれている本ってすごいですね。

この小説がいろんな国でいろんな言葉で、いろんな環境で育った人に読まれていると思うと、本当に古典文学ってすごい、とただただ素直に感動しました。

 

では、今日は感動のあまり長めに話しましたが、

30分とちょっと経過したので、また次回。

「本の庭」が持っているものと持っていないもの。部屋の間取りと一緒に紹介

こんにちは。本の庭です。

 

昨日の記事で結局、自分がミニマリストなのかどうか

わからなくなってしまいました。

 

なので、

今日は私が持っているものと持っていないものについて書いていこうと思います。

 

そうです。

持っているもの、持っていないものを書いていって、

私がミニマリストかどうかを皆さんに判断してもらおうかと。

 

 

私が住んでいる部屋

そもそも私が住んでいるのは、千葉県の住宅街の中のアパート。

(すみません、初めの自己紹介の時、見栄はって東京在住って言いました。)

 

間取りは1Kで、8畳くらい。新築なので割と綺麗です。

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管理会社が女性向けをコンセプトにした部屋を提供しているらしく、

片方の壁一面が収納スペースになっていて、かなり収納力があります。

 

ものが少ない私は、ほとんどの引き出しを持て余していますが、

 

 

私は引越しが大好きで、大学から東京へ出てきているのですが、

東京へ出てきてからの5年間くらいで、3回引越し、4件の物件に住んでいます。

あまり一つの所に留まるのが好きじゃないんですよね。

 

今のアパートに引っ越してきたのは6月と割と最近です。

物件選びと引越しの話は、また別の機会に詳しく書こうと思います。

 

とにかく今の家は綺麗だし、部屋の作りもシンプルで気に入っています。

あと、職場までドアドアで約30分なのが大きいですね。

 

私が持っているもの

 さて、本題です。

この部屋に私が持っているものは

・机と椅子

マットレス

・ピアノ

・洗濯機

・冷蔵庫

・電子レンジ

 

くらいですね。

今回は大型家具のみを紹介しています。

 

机と椅子

この机と椅子。デザインがすごく気に入っています。

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大学生の時、自分のバイト代で買ったもの。

どこのか調べたんですけど、もう昔すぎてどこで購入したかも忘れてしまい、、、

 

机の天板が広くてとても好きです。

いろんな書類を広げて作業することができるので。

基本的に家ではこの机にずっと座っています。

 

 

 マットレス

ベッドを持っていないので、マットレスを毎日床に敷いて寝ています。

マットレスミニマリスト御用達と言われている、

アイリスオーヤマのエアリーマットレスですね。

 

 

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これを使い始めてからは、まだ2ヶ月半ほどしか経っていませんが、

かなり使いやすくて気に入っています。

 

・高反発で腰が痛くならないこと

・カバーが洗いやすいこと

・軽いから毎日しまったり出したりするのも面倒でないこと

 

の3点がかなり気に入っている点ですね。

毎日きちんとしまっているので、

日中部屋が広く感じるし、カビも生えにくいです。

 

ピアノ

趣味の電子ピアノが私の部屋の大部分を占めています。

結構な存在感ですね。

 

子供の頃習い事でエレクトーンを弾いていたんですが、

ずっとピアノへの憧れがあり、大学時代にバイト代を貯めて

CASIOの中古品を安く買いました。

 

電子ピアノなので、基本的にはヘッドホンをつけて弾いています。

基本的には時間帯を気にせずに弾けるのがいいですね。

あまり上手じゃないんですが、仕事から帰ってきて引くとかなりストレス発散になります。

 

 

洗濯機と冷蔵庫・電子レンジ

これは何の変哲も無い洗濯機と冷蔵庫です。

洗濯機と冷蔵庫って大きくて場所とるしあまり好きじゃないんですけど、

これはもう仕方ないですね。

基本的に私は料理しないので冷蔵庫もほとんど使っていないので、

今の90Lくらいの冷蔵庫よりもだいぶ小さいサイズのものが欲しいなあと、思ってます。

 

 

基本的に私が持っている大型家具はこれくらいですね。

あとはサーキュレーターと加湿器と電気ヒーターとかの季節物家電がしまってあります。

これも場所をとるから嫌なんですけど、暑さ寒さには耐えられませんね。。。

 

 

私が持っていないもの

逆に私が持っていないものは、

・テレビ

・ベッド

・炊飯器

・カーテン

 ですね。

実はこれ、以前までは持っていたものばかりなんですが、

そういえば使っていないな、とか必要ないなと思うようになって少しずつ手放していきました。

 

テレビ

一人暮らしを始めた当初はテレビを持っていたんですが、ふと気づいたんです。

 

あれ、そういえばテレビつけていないな、と。

 

私もともとテレビをあまり見ない人なんですよね。

朝のニュースもエンタメニュースが多くてあまり好きではなく、

夜のバラエティを見るよりはyoutubeを見る方が好きで、

ドラマは見逃し配信で見たいものだけ見た方が効率的です。

 

まさに、若者のテレビ離れの本流にいるような気分ですね。

ということで、テレビがなくても生活に変化なさそうだなあ、と思うようになり

友人に譲って手放しました。

 

結果、全く困っていませんね。

ニュースをつけないのは、情報にキャッチアップできなさそうだな、と少し懸念していましたが、

むしろその懸念から積極的に日経新聞電子版を読むようになったので情報へのキャッチアップはテレビを持ってきたよりもできています。

 

惰性でテレビを見ることもなくなりましたし、

存在感が大きかったのテレビがなくなったことで家が大きく感じるようになりました。

 

ベッド

 実はこの家に引っ越してくる前までは、ニトリのパイプベッドを持っていたのですが、

引っ越しを機に手放しました。

テレビと一緒ですが、部屋に存在感が大きいものがあるのが苦手なんですよね。

ベッドはその最たるものでした。

 

ベッドがない方が毎日マットレスをしまう、という習慣が身につくので衛生的ですね。

手放して良かったと思っています。

 

炊飯器

炊飯器も手放しました。

もともとあまり料理をしないのですが、炊飯器って鍋で炊くよりも時間がかかるなあと思っていて、

試しに持っていた雪平鍋で炊いてみたら、炊飯器よりもかなり短い時間で炊けますし、味も全く問題がなかったのでこれも人に譲りました。

 

カーテン

カーテンは引越しした今の家から使っていません。

布のカーテンって、冬になるとカビが生えやすくて嫌だなあって思っていて、

新しい家になったらブラインドにしよう!と決めていました。

でもいざ引っ越して見ると、今の家すりガラスになっていて、

さらに公道に面しているわけではないので、部屋の中が丸見えっていうことがないんですよね。

いらないのでは?と思ってしばらく買わないで生活していたら、

むしろ部屋がすっきりして見えて気に入っています。

 

 

まとめ

以上、私が持っているものと持っていないものでした。

基本的に、部屋にいるときに視界にたくさんのものが見えるのが好きではないので、

なるべくものは置かないか、引き出しの中に隠すようにしています。

 

そうやって減らしていったら、テレビやカーテンまでなくなっていたという感じですね。

 

もう少し小さい机の方が存在感が気にならなくなるかな、とか

冷蔵庫も必要最小限の大きさに変えたいな、とか

小さな願望はありますが、まあ今は結構この部屋気に入っているので

しばらく変えることはないかと思います。

 

そのほかにも、もっと細々したものとか

こだわっているものとか、少しずつ紹介していけたらなあと思っているので、

それはまた別の機会に。

 

ということで今日も30分経過です。ではでは。

私はミニマリストなんだろうか。どれくらいのものが少なかったら「ミニマリスト」なのかを考えたら共通点を見つけた話。

こんにちは。「本の庭」です。

 

ブログ初めて、昨日の自己紹介的なものを除けば、

一つ目の話になります。

一発目の話を何にしようか迷っていて、

やっぱり自己紹介的に、

少しずつ自分の生活とか趣味の話をしていければなあと考えています。

 

そこで、ブログのタイトルにもしている

ミニマリストについて考えてたら、

私ってそんなにミニマリストなんだっけ?

どれくらいものが少ないのがミニマリスト

あれ?ミニマリストって何?

 

ってなってしまったので

その話をしていきます。

 

 

私ってミニマリストなの?

私が自分のことをミニマリストだと自覚し始めたのは、

ほんのつい最近のこと。

大学3年生の時くらいなので、2年ちょっと前ですね。

 

実際のところ、「ミニマリスト」という呼ばれ方に、

しっくりきているかいないかで言えば、

 

いまだに実はそんなにしっくりときてはいない。

 

 

大学3年生くらいから、周囲に

「本の庭の家って何もないじゃん。」

「家が綺麗すぎて落ち着かない。」

「本の庭ってミニマリストだよね。」

と言われるようになりました。

 

その頃から結構ミニマリストって言葉は世間的にブームになっていたことは

知っていたんですが、

自分がまさかその世間でブームになっている「ミニマリスト」だとは

夢にも思ってなかったです。

 

周囲からミニマリストだと名称づけられた時は、

「世間であんなに騒がれているオレオレ詐欺にまんまと引っかかってしまって、

気をつけているからオレオレ詐欺なんかに引っかかるなんて思ってなかった。」

って言っている人の気持ちがわかりましたね。

 

人ごとだと思っていたものが自分だったっていう。

わかりにくい例えですみません。。。

 

さて、気を取り直して、

 

そう言われるようになってから人にミニマリストと言われたら、

特に反論もせず甘んじて受け入れるようになったのですが、

いまだにしっくりきていないんですね。これが。

 

ミニマリストってそもそも何なんでしょうか。

 

ミニマリストって何?

ミニマリストって、

言葉的には「必要最低限の物しか持たない人」のことですよね。

 

でもこの必要最低限って何なんでしょうか。

生きていくための必要最低限の荷物ってことでしょうか。

 

そうだとすると

世の中に溢れている自称「ミニマリスト」の方達の中には、

ベッドを持っていなくて床で寝ていたり、

洗濯機を持っていなかったり、

テレビを持っていなかったり。

 

ミニマリストの多くは、

一般的に必要最低限と思われるようなものさえ持っていない。

 

テレビはエンタメの要素が強いので、まあ確かに必要ではないかもしれないけど、

ベッドは必要なのでは?洗濯機は必要では?と思ってしまいますよね。

 

ちなみに私はベッドもテレビも持っていないんですが、、、(人のこと言えない)

 

 

 

かと思えば、

ゲーム機器だけはやたら持っていたり、

観葉植物を飾っていたり、

ピアノを持っていたり(←あ、これは私です。)。

 

それ生活に必要ないだろ!と思わず突っ込みたくなるようなものを

持っている人も多いですよね。

 

 

本当に、ミニマリストって何なんだろう。

 

 

私はよくミニマリストの人のブログを読んでいるんですが、

その人たちのブログを読んでいても、

結局「ミニマリスト」が何なのかよくわからないままです。

 

でも、ブログを読んでいて、ミニマリストと呼ばれる人たちの共通点に気づきました。

 

 

ミニマリストを名乗る人たちの共通点

ミニマリストと名乗る人たちの共通点は、

「これは自分に必要/必要ない」と断言しているということ。

 

つまり自分に必要なものは何か、どれくらい必要なのかを把握しているんですね。

ミニマリストの方々は。

 

これは、ブログを読んでいて常々思います。

これは他のミニマリストの方もよく言っている話ですが、

ミニマリストの人は自分の適正量を把握していて、

どうしてそれが必要なのか、きちんと説明できるほど、

そのものと向き合っている人たちです。

 

だから、ものが少なくても、もの自体に愛着を持っていない人は、

あまりミニマリストと呼ばれていない気がします。

あくまでも私見ですが。

 

そう思うとミニマリストの人たちってやっぱり素敵です。

ものと向き合って、自分の生活を豊かにしているんですね。

 

 

あれ、共通点を見つけたはいいものの、

結局私はこの共通点に当てはまるのだろうか?

結局私はミニマリストなんだろうか?

 

答えは出ていないけど、今日ももう30分経過。

その答えはじっくり考えていくことにします。

お盆の間に始めたかったことを始める。

お盆の間に始めたかったことを始めました。

それがブログ。

 

ブログを始めたかったというよりは、何か新しいこと、

今の仕事以外のことを始めたかったという方が正しいかもしれないです。

という話と簡単に私の自己紹介をします。

 

 

自己紹介

ということで、

初めまして、「本の庭」です。

東京在住の23歳。

今年から社会人になり、普通の企業で働いてます。

 

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好きなことは、海外旅行、読書、ピアノ、美術館巡り、

ダイビング、ランニング、断捨離、、、、、

 

割と多趣味で、いろんなことに手を出しているので、

私が行ってみた場所や体験してみたことを、なんとなく書いていけたらなあと。

 

そんな感じでブログを始めてみました。

まずは続けることですよね。

よろしくお願いします。

 

 

お盆の間に始めたかったこと

私の会社は法人営業やっているので、

世間と同様に、今週一週間が丸々休みになっていて。

 

数ヶ月前から、時間がたっぷりあるこのお盆の間に

始めてみたいことを考えていました。

 

それがこのブログです。

正確にいうと、ブログを始めてみたかったというよりは、

 

「仕事以外の何かをしてみたい!」

 

と思ってました。

 

 

というのも、私は将来的に個人として働いていきたいと思っていて。

そのためには、個人としての私を発信する場所を作っておかないとなあと思い立ちました。

 

とはいうもののこれまであんまり自分から

何かをしてきた経験はないので、何から発信したらいいかわらないんですけどね。。。

 

とりあえずテーマは特に決めずに、

趣味の話をしながら自分を発信していって、

会社の人以外の人と繋がる場所を作っていきたいなあと思ってます。

 

そういうわけでブログを始めてみました。

 

自分で自分に決めたルール 

ブログを書く上で、いくつか決めていることがあります。

 

  1. 毎日、1記事更新する。
  2. 1記事は30分以内で書けるクオリティでいい。
  3. テーマはなんでもいい。

 

特に固く決めているのが上の2つ。

必ず毎日続けられるように、

1記事に書ける時間を30分以内にするように決めました。

 

私はもともと完璧主義で行動が遅い性格なので、

時間をかけようと思えばいくらでもかけてしまう。

 

クオリティを意識しするあまり時間をかけすぎてしまって、

結局ブログを更新するハードルが上がる、

なんていう光景が目に浮かぶので、

まずは、テーマもクオリティもこだわらずに、書き続けよう。と

思っています。

本当は最低でも2000字書きたいんですけどね。

 

それからもう一つ決めていたんだった。

始めの1ヶ月は、リターンがなくても気にしない。

リターンというのは、収入ということもそうですが、

もっと前段階の、アクセス数とかが上がらなくてもまずは気にしず続けようと。

 

アクセス数を上げるために、テーマを練りすぎて、

続かなかったらこれもまた意味がないですからね。

 

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まずは続ける。

どうなるかわからないけどまずは1ヶ月何も考えずに

続けてみようと思っています。

テーマを絞ったり、PV数を上げたりいろいろ考えるのはその後で。

 

ということで、今日はもう30分経過。